ペンキの塗り方 部屋の壁

どんなペンキを選ぶか?

ペンキには油性水性があるが、初歩者には、水で薄められて使った刷毛(ハケ)やロールハケを水洗いできる水性ペンキが手軽で扱い易い。今回は屋内塗装なので屋外用とは違い、風雨耐性や太陽光照射による変色にはあまり気を使わなくて良いが、湿気カビへの抗性があり、できるだけ体に障る物質や匂いが部屋の空気に溶け出さないような製品が向いているだろう。容量は事前に塗る面積を設定し、製品表記を参考にする。

最低限必要な道具

■刷毛(ハケ)
塗るスペースの端や複雑なところを塗るのに使う。
■ローラーハケ
広いスペースを塗るのに使う。
■マスキングテープ
ペンキが付いたりかかってはいけいない箇所に貼り保護する。
■新聞紙
床やペンキがかかってはいけないものにかぶせて保護する。
■受け皿
ペンキ缶から小出しにして塗るのに使う。特にローラー使用時の為にも底や形が四角いものがよい。
■ヘラ
ペンキを塗る前に剥がれかかり浮いている古いペンキを剥がすのに使用。
■ボロキレ
塗布前に塗る場所を拭いたり、うっかりペンキが付いてはいけないところに付いた場合、直ぐに拭き取るのに使用。

概要

下地を掃除してきれいにしたら、まずは薄めたペンキをローラーでごく薄く塗って下地を湿らせ、ペンキが乗り易くする(あまり湿らせ過ぎると塗ったペンキが流れてしまいます)。塗っているうちにペンキは水分が蒸発するのか濃くなってくるので、スポイト等で濃くなった分だけ調整しながら塗れたら理想的。全体的には、『薄く始めて濃く終わらせる』と上手くいくようです。

塗るスペースを作る

ペンキを塗るスペースの掃除をする。ホコリは掃除機でキレイに取り除き、ペンキが付いてはいけない場所はマスキングテープ新聞紙で隠す。特に下方の塗りたくない場所はペンキの雫が落ちたり、ローラー使用時に霧状に飛び散ったペンキが落ちるので必ずカバーをする。テープは最後に剥がす時の事を考えて一カ所剥がせばあとは引っ張るだけで全て剥がせるように貼っていけたら上手い。

剥がれかかっている古いペンキはヘラ等で取り除き、穴は事前に塞ぐ。皮スキ・ワイヤーブラシ・サンドペーパーなどが役立つ。古いペンキを剥がした為に塗布面に段差ができた場合はサンドペーパーでこすって段差を無くし、滑らかにする。濡れた布巾で拭くと汚れが取れる場合は拭き取った方が後々ペンキが剥がれない。

刷毛でペンキを塗る

塗布面の掃除・調整が終わったら刷毛(ハケ)で端の方から塗ってゆく。塗料は使う前によくかき混ぜて濃さを均一にする。塗り方の順序は塗り絵と同じような考え方で、まず、より塗り難いところ・端の方から すじかい刷毛 で塗り始める。端の塗布が終わったら内部の広いスペースをローラーハケ・コテハケ・オートローラーで塗ると早くキレイに塗れる。先に内部の広いスペースをローラーで塗ってもいいと思う。ローラーをより端にまで使用する為にはダンボールの切れ端などを側壁と挟むようにして使用するとペンキを付けずにギリギリまで塗れる。付いてはいけないところにペンキが付いた場合は、きつく絞ったボロキレですぐに叩いて吸わせるようにしてペンキを拭き取るか、乾いた後にサンドペーパー等で擦り消す。

ローラーでペンキを塗る

ローラーハケの塗り方 使い方ローラーは縦塗り横塗りになるが、横塗りはローラー下部(側面)に塗料液が集まり回転して飛び散り易く、縦塗りはローラー下部に塗料が集まっても回転によりすぐに上部へ運ばれるので液垂れの危険が少ない。よって、基本的にローラーは縦塗り横へ広げていくのがオススメ。

実際にはもっと間隔を詰めて塗る。ローラーを押し付ける必要がある場合は下げる時よりも上げる時に強く押し付けると液垂れし難い。

塗る面の上の方から、縦塗りで横へ広げるように、ムラ無く液垂れ無く塗って行くのが上手い。これが結構難しい。

ペンキの濃さだが、濃いと塗布した時に濃い色が出せるがヌチャヌチャしているので壁のデコボコに馴染みにくく、薄いと塗布面に馴染み易いが色が薄くなってしまう。壁は最初は乾いていて馴染み難いので、塗る手順としては最初薄く馴染ませて、その上に濃いペンキを塗るのかいいかと。

また、ペンキをできるだけ最後の一滴まで活用する為には受け皿のペンキに水を入れ、受け皿を洗うように終えるのがいい。そうすると、塗り方全体としては最初薄く途中濃く、最後薄く三度塗りになる。

道具を仕舞う

塗り終わったら刷毛やローラーは水につけておく即洗う。休憩時には水に漬けておくのがいいだろう。仕舞う時は新聞紙などに擦り付けて水気を出来るだけ取り乾燥させてから仕舞う。

マスキングテープを剥がす

マスキングテープはペンキが半分乾いてから剥がす。

ペンキの塗り方Q&A

塗料の剥がれた壁にきれいにペンキを塗るにはどうしたらいいか?
剥がれたペンキを一度綺麗に取り除き、表面を綺麗に均してから新たにペンキを塗るのです。
塗りたくないところにペンキがついてしまったらどうしたらいい?
第一にすぐに濡れた布巾などで拭き取ること。第二に、乾いたところで紙やすり等でこすり取っては?

あとがき

一度で完璧に仕上げるのは難しい。塗ってみて乾いた後に気になるムラを見つけたら結局また上塗りすることになり、上塗りするとそこだけ 上塗り跡 ができる場合は結局その面全体を上塗りしたくなる。

一度で完璧に仕上げようと考えるのではなく、出来れば時間的な余裕を持ち、出来を見ながら上塗りまでを予定できたら最高。